大型車とタイヤチェーン

大型車とタイヤチェーン

 

　私のトラックには、タイヤチェーンを4セット積んでいました。

 

　大型車は、その大きさから、雪に強いとお思いですか？

 

　決してそんな事はありません。逆に、乗用車よりも雪には弱いのではないでしょうか。

 

 

大型車は雪に弱い　特に空車時

 

　荷物を積んでいる時は比較的安定した走行ができますが、一度荷物を降ろしてしまい、空になってしまうと、その弱さはてきめんです。

 

　ちょっとした坂で動けなくなったり、坂でなくても動けなくなったりします。タイヤが温まっている状態で圧雪のところに停車すると、そこが溶けて発進できなくなったりもします。

 

　荷物を積んでいても、スタッドレスタイヤだけでは決して万全ではありません。峠道で、雪がどんどんと降ってくるような状況では、タイヤテェーンを巻きます。

 

　峠でなくても、除雪が追いつかないくらいに降っている場合は、タイヤチェーンを巻いたほうが、絶対に安全です。

 

 

プロでもめんどくさい、チェーン装着作業

 

　ですが、やっぱりその装着が面倒なんですね。場所もうまく停車できるところがあればいいのですが、慣れていない土地ですと、なかなか停車する場所を考えるのも大変です。

 

　そして、仮に装着できたとしても、雪を踏んでいる時はいいのですが、アスファルトの上を走るようになった場合、巻き方が甘いと、タイヤチェーンは切れてしまいます。

 

　チェーンが切れるのですが、切れるというよりは、縄跳びのような現象で、地面に叩きつけられてはち切れるのですね。

 

　これを防ぐには、がっちりとタイヤチェーンを巻きつけるのがいいのですが、往々にして急いでいる状況で、上手くチェーンを締める事が難しいのです。

 

　タイヤチェーンには、毎年泣かされてきました。

 

 

高速道路を速く走っている人達

 

　東北道などを走っていると、雪が降っていようがぶっ飛んでいるトラックに遭遇します。

 

　トラックは雪に強いと思われる所以ですが、あのトラックだってひとつ間違えばスリップを起こします。

 

　経験と慣れ、路面状況や気象状況を読み、スピードが出せると判断しているから飛ばしているのです。

 

　全ては経験と慣れです。

 

　決して真似をしないで下さいね。

 

　「雪道は怖い」 というフィルターを、決して外さないようにして下さい。